配食サービスに求められるさらなる課題

配食サービスへの期待が高まっているのには、在宅介護や在宅医療のニーズが拡大していることも背景にあるといえるでしょう。

配食サービスが成り立つ前提には、在宅介護を受ける利用者がある程度の生活ができている必要があります。寝たきりや重篤な病気にみまわれているような人が利用するのは、困難と言わざるを得ません。

高齢化が進む日本国内において、介護や医療、生活支援などを包括的に行う地域包括ケアシステムの構築が必要性を増しています。そうした中、配食サービスに求められるサービスは、ただ単に利用者の空腹感を満たす食事を提供するだけとはいえません。

建前上はそれだけでも良しとされるサービスかもしれませんが、離れて暮らす家族や地域の福祉担当者にとっては、それ以上のサービスを期待しているのが現実といえるのではないでしょうか。

もし、年齢を重ねた親族と離れて暮らしており、当事者の食事事情が心配な方は、現場を見て判断することも大事です。たまに家に足を運んで、前に配られた弁当を残すことなく完食しているか、残す量が増えているかといった、小さな変化を確認することも重要なポイントです。

家族と共に暮らす高齢者であればさほど心配はありませんが、一人暮らしであれば、そのようなことに気づいてあげることで、体調不良に早く気付ける上、病気の重症化も防ぐことができます。

また世間では、配食サービスを安否確認として役立てられることから、配食サービス業者と介護サービスとの緊密な連携が求められています。このような試みは、新聞配達サービスや郵便配達、運送関連業者にまで広がりを見せており、まさに地域社会が一丸となって在宅介護をサポートする動きが見られます。一人暮らしの高齢者が増える今、安否確認を含めた配食サービスへの期待は高まるばかりです。

高齢者向けの介護サービスの需要が高まると同時に、配食サービスもさらなるレベルアップが望まれています。日本の老後をより良いものにするためには、再度配食サービスの在り方を検討する必要がありそうです。今、配食サービス業界に求められている課題については、コチラに詳しく書かれていたので、気になった方は読んでみてください。